こんにちは!

junonoです。

フランスで美しい街の一つと言われているディジョンの、ブルゴーニュ公宮殿に行ってきました。

ディジョンはブルゴーニュ地方の中心都市。
いにしえの富国ブルゴーニュ公国の旧都です。

後にフランク王国、フランス王国の領地となって、王子たちが公爵として治め、子孫が受け継いできました。

最盛期だと言われているのが、ブルゴーニュをヴァロワ家が治めた中世の時代。

文武両道で芸術にも造詣のあったフランス王国の第4王子、フィリップ2世豪胆公に治められるようになってから。

ブルゴーニュが国家機能を備えるようになり、男子直系子孫が4代にわたって治め、拡大繁栄していったヴァロワ家の時代です。

ブルゴーニュ、オランダ、ベルギー、ドイツの一部を治めていて、本家フランス王国よりも大きくてお金持ちの時代がありました。

このディジョンで一番目を引くのは、ブルゴーニュ公宮殿。

現在はディジョン美術館となっていて、中に入ることができます。

最盛期の歴史を中心に堪能してきました。

宮殿の外観

タワー。

井戸。

宮殿の周辺

宮殿の敷地周辺マップ。
宮殿脇には19世紀に作られた劇場、後ろに13世紀のノートルダム教会が。

劇場。

教会にはガーゴイルが勢揃い。

宮殿の内部

ブルゴーニュ公宮殿内には、紀元前の出土品や中世の公家コレクションから、近代・現代美術に至るまで、多くの展示品があります。

教科書に載っていたり、有名な画家のものだったりする「これ知ってる!」といった作品も割とありました。

内装もいかにも「宮殿」といった雰囲気で、素敵でした。

ブルゴーニュのヴァロワ家

多くのアートを楽しんだのですが、その中でいくつか興味を引かれたものがあります。

特にブルゴーニュでのヴァロワ家について。

フランス王国の第4王子、ヴァロワ家初代ブルゴーニュ公のフィリップ2世豪胆公が穏やかな天使に囲まれてここで眠っていました。

こちらは、ヴァロア家ブルゴーニュ公3代目で、豪胆公の孫フィリップ3世善良公。
生きていた時代に描かれた肖像画を元にしたレプリカです。

善良公はいろいろ政治的駆け引きにより、配下がジャンヌ・ダルクをイングランドに引き渡したことでも知られています。

気になったのが首飾りの金羊毛騎士団の勲章。

フィリップ善良公は、あの金羊毛騎士団の創設者だからです。

金羊毛騎士団は現在でも存続する数少ない騎士団で、スペイン王家が主催。

日本の明仁上皇も、ヨーロッパ以外で唯一のメンバーに選ばれていますね。

光が反射して勲章をうまく撮影できなかったので、その息子でシャルル無鉄砲公の勲章をアップにしてみました。

絵に光が思いっきり当たっていて、この状態で劣化しないのであれば、すごい技術だと感心しました。

へたった金羊がかわいい。

銅製の王冠発見。
胴に金や銀をコーティングしていて、石やカラーガラスを散りばめてありました。

15世紀半ばに作られたので、ヴァロワ家時代のもの。

ブルゴーニュで使われたものだったのか、誰のものだったかは不明です。

この絵もかなり興味を惹かれました。

1861年に描かれたディジョン城の絵。

ディジョン城はフランスのルイ11世が建てたお城です。

ブルゴーニュ公国はシャルル無鉄砲公亡き後、その娘マリーしかいなくて衰退します。

ヴァロワ本家のフランスにディジョンは攻め落とされて、併合されてしまいます。

1887年、ディジョン城は民意によって取り壊されてしまったとのことです。

お城、タワー、城壁、お堀といったものがあった場所は、こんな感じで郵便局や広場になっていました。

百数十年でこんなに変わってしまうのですね。

ディジョンの宮殿が綺麗で、街も穏やかに感じたのは、城壁やお城といったような防衛設備がないからなのかもしれません。

街中やディジョンの名物マスタードなどは、また別の機会にご紹介できたらと思います。