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2025/01/29 10:08

こんにちは。
junonoです。

世界中の文化に息づく神秘的なシンボル「生命の樹」。

今回はこの古くから人々の心を魅了してきた生命の樹について紹介します。

古代から現代のそのアートと意味すること、天然石を使った装飾品など。

ヨーロッパの街を意識をして歩いてみると、生命の樹のモチーフはいろいろなショップでみられることに気付きました。

フランスのパリの一等地にある天然石ショップには、生命の樹モチーフのたくさんのオブジェがずらりと並んでいます。

天然石がもたらす力と、生命の樹が持つ象徴性。

その融合が生み出す相乗効果で、パワーアップが期待できるのではないかと感じました。

それでは、まずは生命の樹についてお話しますね。

生命の樹(生命の木)とは?

ブリタニカ百科事典英語版によると、「生命の樹」(生命の木)は、世界中の多くの宗教、神話、民話に共通して広くみられるシンボルや概念。

生命の源、すべての生命をつなぐ力、生と死のサイクルそのものを表すとのこと。

共通する特徴として、樹を守る超自然的な守護者や、食べると不死を得られる果実などが登場。

通常、生命の樹は世界の中心や聖なる庭・森の中に存在するとのことです。

宗教であれば、例えばユダヤ教、キリスト教、イスラム教といったアブラハムの宗教においては、生命の樹はエデンの園にあります。

旧約聖書に登場する有名な物語では、アダムとイブが神の禁を破って知恵の木の実を捕食。

そのため、エデンの園から追放されて生命の樹の実を食べる機会を失って、永遠の命を得られなくなったとされています。

タロットカードにあるカバラの「生命の樹」の原型もこの樹のようです。

神話であれば、中国の道教神話に不死の実の桃がなる聖なる樹や、北欧神話の聖なる樹ユグドラシルに代表される世界樹など。

断言はできないものの、生命の樹の系統だといわれているそうです。

生命の樹のアート 古代から現代まで

生命の樹やそれに相当する聖なる樹の絵や彫刻、建造物などのアートは、古今東西にみられます。

異なる場所や時代に生き、異なる考え方や思想を持つ人々に、生命の樹という共通のシンボルが根付いているのはとても不思議です。

古代から現代まで、そのごく一例をピックアップして、それぞれが意味することをまとめました。



こちらは、紀元前9世紀ごろから紀元前585年まで存在したウラルトゥ王国(現在のトルコの一部)時代の生命の樹の彫刻。

とても神秘的な構図ですね。

ウラルトゥは、世界最古の生命の樹があった世界最古のメソポタミア文明の国々の隣にあった国。

ウラルトゥにおいて生命の樹は、宗教・文化・芸術の最も重要なシンボルとして、要塞の壁画、戦士の鎧やベルト、小箱などの小物に描かれて広く用いられていたとのこと。

生命の樹を中心に守護者が両脇に立ってお世話をしたり、供物を捧げたりする構図は、メソポタミアやウラルトゥによくみられるらしいです。

守護者は、神々や翼のある妖精、スフィンクスなど、さまざまだったようです。



ビザンツ帝国の北隣に、9世紀末から13世紀に存在した強国キエフ・ルーシ(現在のウクライナ、ロシア、ベラルーシなどの一部)のテンプルペンダント。

金、銀、エナメルの七宝細工。

米国のメトロポリタン美術館によると、都会のビザンツ帝国の宮廷を習って、男女共にこめかみ(テンプル)に着けていたのではないかと考えられているようです。

キエフ・ルーシの辺りでは、生命の樹は上層(天)、中間層(地上)、下層(地下世界と地下水)をつなぐ宇宙構造の表現。

宇宙観や哲学、宗教を反映する深遠な象徴だとのこと。

通常は、樹の最上部には「生命の火」を表す特別な花が描かれ、鳥や天使として描かれる二つの光の精霊に守られているらしいです。

根、幹、枝は物質世界を、葉、花、果実は精神世界を表現しているようです。



北欧神話に登場する世界樹、ユグドラシル。

13世紀にアイスランドで書かれた本の神話の内容を、デンマークのアーティスト、Oluf Olufsen Baggeが1847年に描いたものです。

ユグドラシルは、9つの世界をつなぐ中心にある樹。

諸説ありますが、アース神族・ヴァン神族・光のエルフ・人間・巨人・ドワーフ・氷と霧・炎・死者の国をつないでいるらしいです。

おとぎの国の世界のようで、ワクワクします。
行ってみたくなりますね。

ユグドラシルは世界の秩序を保ち、生命、知恵、運命の源であるようです。



これは、神業でしょうか?美しすぎる…

グスタフ・クリムトが下絵を描いた豪華絢爛な作品「ストクレット・フリーズ」の一部。

20世紀初頭、ベルギーのブリュッセルに上限なしの予算で建設され、絵画・彫刻・建築の総合芸術を体現したストックレー邸。

そのダイニングルームに飾られた装飾壁画です。

クリムトが最高品質のエナメル、真珠母貝、金箔といった素材を選んで指示を出して、ウィーンの工房が完成させたモザイク画。

なんて贅沢な作品でしょう。

一般公開されていないのが残念ですが、プリントやデジタルでも充分に美しい。



モザイク画の中心にあるのが、生命の樹。

クリムトの生命の樹は、古代エジプトの生命の樹の概念と同じように天、地、冥界の一体性を象徴しているとのこと。

渦巻き波打つ枝で、生命の永続性と複雑さを表現。

天空と王権の神でファラオの守護神であるホルス神の目や隼、デフォルメした花や葉がかわいいお花畑もみられます。

デザインは古代エジプト、ビザンチン美術、日本の芸術などから着想を得たようです。


イタリアのミラノ万博(2015年)のシンボルだった生命の木の建物。

テーマ「地球に食料を、生命にエネルギーを」にふさわしく、栄養を得て、美しさをエネルギーとして広げるというメタファーを体現。

デザイン的には、ルネサンス期から着想を得て革新的な技術を駆使したもので、光と音と水のショーも合わせてイタリアの創造性と技術力を世界に示すシンボルでした。

文化的には生命・知識・成長のシンボルで、環境的には地球の生命力と再生を表現して環境保護の重要性を訴えかけているとのことです。

生命の樹の天然石アート

身近な街のショップでも、生命の樹のモチーフを見かけます。



こちらはマルシェ(市場)で見かけたメタルアートの出店。

さまざまなデザインの生命の樹がありました。



パリの一等地にある天然石ショップのショーウィンドウ。

店内のあちらこちらに、生命の樹のオブジェがさりげなく置かれていました。



わあ、生命の樹がいっぱい!

店内ではかなりの広いスペースに大小さまざまな生命の樹が飾られていて、愛好家たちの目を引いていました。

天然石を使った生命の樹には、一定のファンがいるようです。



天然石の種類もいろいろ。

自分が感じたり、信じたりする生命の樹の概念をベースに、期待したい効果がある天然石を選ぶ感じでしょうか。



アメジストなどの7種類の石が付いたペンダントもありました。

7つのチャクラのパワーを期待しているのかもしれません。

こちらは手作りのアクセサリをつくるアーティストのお店でみかけた、生命の樹のペンダント。

ターコイズやカーネリアンなど、一種類の石が使われていました。

別デザインのペンダント。

生命の樹を銅ワイヤーで形取って、天然石を包んで背景にしたデザイン。

ダルメシアンジャスパーやラピスラズリなどが使われていました。

古代から世界各地で珍重されていたタイガーアイもありますね。

古代エジプトでは「運を招く聖なる石」「すべてを見通す目」としてファラオや高官が身に着け、古代ローマでは「聖なる霊力」が宿る石として戦士の護符に使用。
中国では「強力な集中力と洞察力」などがあるといわれている石。

これに、生命の樹からの知識の吸収や成長の力などを合わせたら、最強のお守りになりそうです。

生命の樹と天然石。
どちらも奥が深いです。

組み合わせると、相乗効果で更なるパワーアップがありそうな、一挙両得なデザインのように感じました。

それではまた、次回に。

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